操業差止を求め地裁に提訴!

 平成29年6月28日、私たちは、簡易水道の水源や農業用水、地域の自然環境を守るため、岡山北エバーグリーン株式会社が建設した安定型産業廃棄物最終処分場の操業差止を求め岡山地方裁判所に提訴しました。原告は処分場の下流に暮らす住民284名(内未成年者16名)です。

私たちが、この処分場に反対する理由は

① 生活に欠かせない命の水を守るためです。

処分場から出る水は、佐与谷川に放流され、有漢川を経由して高梁川に流れ込みます。その合流地点に近接して、私たちが日々生活に利用している津川簡易水道、巨瀬簡易水道の水源となる井戸が設置されています。処分場から有害な物質が流出したなら、私たちの飲水に混入する恐れがあるからです。

② 埋められる産業廃棄物が危険だからです。

安定5品目のなかには、雨に浸(ひた)されることで、有害物質が溶け出す廃プラスチック類が含まれています。また安定5品目とそれ以外の廃棄物を完全に分別することは不可能です。

③ 地域の営農を守るためです。

佐与谷川や有漢川には農業用水を取り込む施設が多くあります。私たちはこの水を利用して米や野菜を育てています。川が汚染されたなら私たちの地域の農業は成り立ちません。

④ 佐与谷川周辺は豊かな自然が残されているからです。

この地域には準絶滅危惧種に指定されている「グンバイトンボ」や赤とんぼの通称を持つ「アキアカネ」の県内有数の繁殖地です。また小魚や昆虫類も多く生息するなど、多様な生態系が育まれています。私たちはこの豊かな環境を次の世代に残す義務があります。

⑤ 民間が将来にわたって責任を持つとは考えられないからです。

埋立期間が満了すれば処分場は閉鎖されます。しかし埋められた産業廃棄物は、自然に戻ることなく、永久に存在し続けます。民間企業が利益の出なくなった処分場を永久に管理し続け、環境汚染があった場合には有害物質を取り除くなどの対応ができるでしょうか。

以上、反対する主な理由を述べさせて戴きました。私たちは佐与谷川の豊かな自然環境から恵まれる、命の水を守り、次の世代に送る事が、唯一の願いであります。

                            2017年6月28日

                             高梁・佐与谷産廃反対会議

高梁佐与谷産廃反対会議

岡山県加賀郡吉備中央町の採石場跡地に建設された「安定型産業廃棄物最終処分場」の下流に暮らす高梁市津川町の住民で結成された団体です。 私たちは、地域の豊かな自然と水を子や孫の代まで引き継ぐために処分場の操業禁止を求めて闘っています。

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